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2013.12.09 07:08|子供の問題
発達障害やその他の問題を持つ子供たちの親のカウンセリングをしていてよく目の当たりにするのは、夫婦間の子供の問題に対する温度差です。

たとえば言葉は他の子よりもすこし遅い子供をとても心配している母親。自分でいろいろなリサーチをしてその中で学んだ「Early Intervention」(早めに対策することが大切)という言葉をとても真摯に受け止めサポートをもとめてる彼女に比べ、「それぞれ発達が違って当たり前、そのうちしゃべれるようになるよ。」、と楽天的な夫。ふたりとも自分の子供のことをとても大事にしていて子供の幸せを願っているという点は外から見れば絶対なのに、この温度差の違いが二人の間に溝を生み、最終的にはお互いの子供への愛さえも疑うような発言をするまでになってしまうケースもあります。


ファミリーカウンセリングをしていく中でのこのような場合の対応をステップにしてみたので、もし似たようなことで悩んでいるのであれば、このステップが少しでもヒントになればと思います。

ステップ1. 子供への心配をまずそれぞれリストにしてみる。上の例を使ってみると、母親の心配は「言葉の発達がおくれているのではないか?同じくらいの他の子に比べできることが少ないのではないか?」父親の心配は「とくになし」。


ステップ2. お互いの(この例の場合は母親の)心配に対してお互いがどう感じているかを聞きあう。これはどういう対処をしたいか?ということではなくただどう感じているか?ということです。父親は母親の心配を毎日のように聞いているけれども、どう対処できるかなど自分もわからないことが多く、どういっていいかもわからなくなり結局「そんなことはないよ。そこまで心配しなくてもいいじゃないかな。」という対応になってしまうことがあるのではないでしょうか?母親は心配しているのを共感してもらいたいのに、「心配しなくてもいい」といわれてしまうと否定されているように思ってしまうケースが多いようです。このステージではただお互いの心配事を聞きあい、それに同情する気持ちをみせることが大切です。


ステップ3. 対応策を一緒に考える。お互いの心配事をシェアしたあと、初めてプランを考えるところにきます。その心配事に対してどんな対応策があるのかを個人でしらてべみたあとここで相手に伝えます。今の時点でなにか行動に移すべきか、それではなにをしたらいいのか、ということをきちんと時間をとって話し合うこと。ステップ2からそのまま進まず、一週間後などに時間を取ることをお薦めします。夫婦の片方は今すぐにでも話し合いたい、と思っていることもあるかもしれませんが、ステップ2から時間を取ることはとても大切です。もしここで、対応策についてお互いの意見が違っていたらそれはそれでいいのです。夫婦であっても、二人とも子供を大切に思っていても、別の脳を持つ別の人間なのだから意見が違ってあたりまえです。ここで違ったときにお互いを責めるような言葉をいってしまうと夫婦間の信頼関係にひびがはいってしまって今後このことについて冷静な気持ちで話すことが難しくなってしまいます。英語では「Agree to disagree」という言葉がありますがお互いの意見が違っているということにお互いが賛成できるような話し合いができるといいですよね。


ステップ4. さてここまで穏やかにくることができたなら、対策を決めましょう。上であげた例に戻してみると、母親はいろいろ調べた結果、「言語治療士とアポイントメントを取ってみたい」といいます。心配していない父親はここまで母親の心配する気持ちを聞いてきて、対応策を考えたときには今は「様子を見たらいいのではないか」という意見でした。ここで「自分は賛成していないけど勝手にやったら」ではなく「自分は必要ないと思うけど、それなら言語治療士に一度あってみようか」ということを決めることができたらいいですよね。もしここでどうしてもお互いの意見が合わずに結局そのままなにも行動にうつさずにいることになるケースもあると思います。かたほうがそれでは納得していなかったら、もう一度ステップ2に戻ってみてください。


ステップ5. さて行動に移して言語治療士に会ってきました。専門家の意見は「言語療法をお勧めします」ということで療法を始めてみたのですが、ここでまた温度差がでる場合もあります。母親は言語治療士から薦められたことを家でいろいろやってみているのですが、父親はまったくそれには参加せず今まで通り。そういう場合はまたステップ2に戻ります。ここでもう一度言っておきたいことはステップ2は相手にどうしてほしいか、何を要求しているかということを話すところではありません。ただ自分がどう感じているか、どう思っているかを相手に伝えるだけです。そのため会話の主語はすべて「わたし」になっているように気をつけてください。ここで逆に話を聞く側は、相手の気持ちを受けとめてあげるだけで、「でも」「それは」という言葉は使わないように心がけてください。相手から聞いてくれているなぁと思われるには、相手の心配を繰り返してあげたり、話をまとめてもう一度いってあげたりするのがいいと思います

love life 3


夫婦が物事を違うようにとらえるのは当たり前のこと。ある意味ひとりで思い込みつっぱしるより、パートナーの意見を聞いてたり、話をあってみたりして、より適切な決断ができることのほうが現実です。「どうせわかりっこないのだから」とか「話しても無駄だし」などとはじめからあきらめずにとりあえず人生一番の味方と向き合ってみませんか?
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2013.12.01 06:39|子供の問題
人間の脳はまだまだ解らない事だらけで、とても神秘的です。それでも年々少しずつ色々な事が解ってきたこともあるのでとても興味深い分野です。オレゴン州認定心理カウンセラーのChifumiが前回の感覚統合の記事に続き紹介したいと思います。

今回は2011年にアメリカで評判になった本「The Whole-Brain Child」(邦題は「幸せ育児の脳科学」)について少しお話をしたいと思います。アメリカの学校では先生達もこの本から学んでいる方が多く、去年私の働く学校の先生達ともこの本について色々と意見を述べ合いました。

この本には親が子供を育てていくなかでのヒントになる12の戦略が紹介されています。この12の戦略は全て脳の働きを考慮に入れた上でのアプローチです。前回は感覚統合についてお話をしましたが、今回のテーマは脳の統合についてです。


右脳と左脳について

既に知っている人も多いと思いますが右脳は「五感を操る動物的な脳」といわれています。知性、感情はこちらに入ります。前回のテーマ感覚統合もこちらの脳で反応しているものですね。そして左脳は思考や倫理を司る「人間的な脳」といわれます。それではこれをどう考慮にいれて子育てしていったらいいのでしょう?

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例えばお友達の家で遊んで帰る時間になるとイヤイヤと泣き出す子供。帰らないと泣いている子供にあやすように説明する親。「ほらもう5時よ。お家に帰ってご飯食べる時間だからまた遊びにこようね。」何度かやさしく説明するものに、いっこうに聞き分けない子供。結局は泣く子供を抱き上げて帰ってくる、なんて誰もが経験してますよね(もちろん、わたしも、笑)。
この例をとってみると、この子供は右脳モード全開中(帰るのが悲しくて感情的になっている)、逆に親は左脳モードいっぱい(一生懸命理由を説明しようとしている)という状態です。
この本で話している戦略とはまず、子供が感情的になっているときは親も右脳モードで対応するということ。そしてその後一緒に右脳から左脳へのわたっていって(ここが脳の統合)、理論的なことを説明するということ。

ではどうやって対応したらいいのでしょうか。ここでは英語でいう「Empathy」がポイント。これは「同情する・感情を共有する」ということ。泣いている子供に「そうだよね、帰りたくないよね。お友達と遊べて楽しかったものね。」という言葉から入ってあげる。そし落ち着いてきたら、左脳へ。「今日はもうご飯の時間だから帰らないとね」と。おちついて感情を共感してもらって、子供は初めて親の理論が聞こえてきます。

もちろんこれが毎回成功するというわけではありませんが、感情的になった子供に一生懸命理論を説明してもまったく伝わっていない、というのは知っているといいことですよね。わたしは右脳から左脳に移ったつもりでも息子はまだ右脳モードだったなんてこともあり、もどってきてまた一緒に右脳モードに、なんてこともよくありました。これはわたしがせっかちの性格だからですね、笑。

右脳、左脳の別の例ですが、この対応は大人でもいっしょだったりします。悩みをお友達に話していてアドバイスをしてもらっているときは大丈夫だったのに、「大変だったね。つらかったでしょう。」と右脳的な反応がくるとポロッときてしまったことなどありませんか?大人も子供も感情的になっている人にはその感情を共感してあげることが一番大切だったりするのです。最初にこれができてないとあとはなんにも入ってこなかったりします。


上部脳と下部脳のついて

もうひとつの上部脳と下部脳についてのおはなし。右脳、左脳を脳の横の統合なら、こちらは脳の縦の統合ですね。本能やサバイバル機能を司る下部脳、行動の熟慮をうながす上部脳。たとえば漠然とした不安、いかりや恐怖は脳の下部に埋もれている「暗示的記憶」に起因するが、これを脳の上部で分析することによって「明示的記憶」に構成するといわれています。
例を挙げると、小さい子が交通事故を体験した場合。本人に怪我はなくてもパトカーが来て、助手席に乗っていた母親の頭から血が出ていて、つぶれた車を目撃してと、とても怖いという気持ちになった記憶がのこる。もしこの子供がすでに言葉が話せる年齢であれば、この経験の話をするということは重要です。「パトカーの音がすっごい大きくてね」「ママが痛い、痛いしてね」と話す子供に大人は「パトカーは助けに来てくれたのね」「ママは病院で手当をしてもらったからもう大丈夫だよね」と怖い経験ということだけが残らないに事実をうめていってあげる、これが脳の縦の統合です。

過去にトラウマをもつ患者のカウンセリングは、実はここのところが大切なのです。もしも自分の子供が大きな不安、いかりや恐怖の体験をしたとしたら(東日本大震災の被災者もそうですね)、きちんと親が体験談をきいてあげる、そして事実をうめていってあげる、つまり暗示的記憶のまま残さない、というのは大切だと思います。

私自身翻訳されたバージョンを読んだことはないのですが、このほかにもいろいろな子育てのヒントが隠されているこちらの本、もし興味があったら読んでみてください。

次回はアメリカでは10人に一人以上の子供が診断されるというADHD(注意欠陥多動性障害)についての記事をお送りしたいと思います。
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プロフィール

Appolonia

Author:Appolonia
自らのアトピー体質がきっかけで化学物質と無縁の生活と自然治癒の生き方を志す。
アメリカに17年滞在後2011年、日本へ帰国。
オーガニックの先駆者が集まるサンフランシスコで暮らし、
そして、よりロハス的な生き方を求め、オレゴン州ポートランドに移住。
アメリカの真のロハス文化を日本に伝え、日本の伝統的な文化をアメリカに紹介するプロジェクトを計画し日々奮闘中。
2児の母親。最近のマイブームは休日のオーガニック&ベジタリアンレストラン巡り。

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