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2013.10.29 17:08|発達障害
発達障害の中でも感覚統合失調症は診断がつきにくく、「ちょっと変わった普通の子供」との境がとても微妙な分野です。でも、早めに気づいて適当なサポートを得ることで、家族の生活がぐっと楽になり、子供との関わり方も改善されます。
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今回は、感覚統合失調症の子供を持ち、アメリカでセラピーを経験したことのあるママさんに、セラピーで専門家に教えてもらったことや、感覚統合失調症について彼女がアメリカで出版されている本を読み、家で実践したことなどを体験記としてまとめてもらいました。


<生後まもなくの頃>

私の二人目の子供はよく泣く赤ちゃんでした。

生後すぐの健診の時から、毎回必ず診察台に寝かせた時点で顔を真っ赤にして大泣きをはじめ、診察がすべて終わってもしばらく泣き止みませんでした。かかりつけの小児科医には、「何だか私、この子を虐待しているみたいで申し訳なくなるわ。こんなに泣き叫ぶ赤ちゃんも珍しいわよね」としみじみ言われました。
ただ抱っこしていてもいきなり泣きだし、まったく理由が分からないままだったことが何度もありました。特に抱っこひもに入れていると、毎回のように突然予告なく大泣きが始まりました。おむつを替えていても、爪を切ろうとする時もお風呂に入れる時も、髪を切ろうとした時も、のけぞって大泣き。もしこれが初めての子供だったら、私は赤ちゃんのお世話の仕方や扱い方をまるで分かっていない母親なのだと、子育ての自信をすっかりなくしていたと思います。


<赤ちゃん時代>

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自分で動けるようになり、少し言葉も出るようになってから、ただ泣くということは減りました。代わりに、抱っこしようとすると逃げたり、不意にさわられると悲鳴をあげたりという反応をしていることに気づいてから、ああこの子は人にさわられることに敏感なのだな、と分かってきました。爪を切ろうとすると手を払いのけられ、髪を梳かそうとすると頭を振って抵抗します。抱っこ紐では毎回泣かれていたけれど、ベビーカーに入れると大人しかったのにも納得が行きました。


<1歳前後。歩くようになってから。>

歩けるようになると、さらに試練が待っていました。散歩に出ると、歩道にたくさん落ちていた葉っぱを踏むことができず、回り道。公園に連れて行っても、遊具の周りに敷き詰められている木屑の上を歩きたくないので、ベビーカーから降りようとしない。芝生や砂も苦手でさわれない。フローリングのアパートからカーペットの敷いてある家に引っ越した時には、自分の部屋なのに入れなくてしばらく大泣きしました。
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家の中でも、粘土は触りたくないので遊ばない。ベビーフードも手に付くと、怪我でもしたかのように大騒ぎ。着る洋服にもうるさく、てろてろしたシャツやゆったりしたパンツがお気に入り。靴下を履きたがらないので、寒い冬は中がもこもこしたブーツで防寒。氷点下でも、手袋を絶対にはめないし、帽子も被りたくない。
小さなことですが、他の子達には何でもないようなこと、言って聞かせれば解るようなことが、この子には我慢が出来ない、ということが幾つもありました。

傍目には、甘やかしているように映ったかも知れないと思います。「もっと強く言えば良いんだよ、無理にでも一度やらせてみたら」と言われたこともあります。
でも基本的には素直で明るく、聞き分けの良い子でした。
ただどうしても譲れないという一線があって、そこはどんなに説明しても、なだめてもすかしても無理だったのです。
埒があかないので無理矢理手袋をはめようとした時に、まるで刺のついた手錠をかけられたかのように泣き叫んだあの姿を見たら、もう諦めるしかありませんでした。


<1歳半前後。離乳食の際に>

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『私ひとりでは対処できないかも知れない』、と思ったのは1歳半の時。10ヶ月頃まで順調に進んでいた離乳食が、乳歯が4本ほど一度に生えてきた頃から、固形物を嫌がるようになり、それまで食べていたものを拒否し始め、ついにヨーグルトとアップルソースの他にはとろとろのベビーフードの瓶しか受け付けなくなってしまったのです。

食べ物が思うように食べられず、必要な栄養素を取れないかも知れないのでは、健康に影響が出てしまうと心配して、専門家に助けを求めることにしました。


<専門家を交えての取り組み>

当時住んでいたイリノイ州のEarly Intervention Programという制度では、3歳未満の子供を対象に、運動能力や言語能力、社会性などが月齢に見合ったレベルで発達しているか、遅れが出ている分野がないかを専門のセラピストが診断し、もし遅れが出ていた場合にはセラピーを受けることが出来るようになっています。
作業療法士Occupational Therapistと言語療法士、Speech Therapistを含む3人のセラピストが私たちの家に来て、1時間ほど子供の様子を観察し、あれこれ遊びをやらせてみてその反応を見てみた結果、やはり感覚統合の分野で半年ほどの発達の遅れが見られるという診断が出て、週一回作業療法士によるセラピーと、言語療法士による食事療法を勧められました。

作業療法士のセラピーでは、さわることと触られることに徐々に慣れて行くことを目標に、色々な形、素材の玩具を目につくところに出し、押したり踏んだりすると面白い反応をすることを覚えさせ、積極的にさわるように一緒にいて手を貸してあげます。力の入れ加減を学ぶことと、とにかく筋肉に刺激を与えるように、動かすのに力のいるような遊具が多かったように思います。それから、粘土や絵の具など汚れるものをいつも身近に置くようにして、汚れても良いんだよ、というメッセージを根気よく送り続けました。絵筆自体も、絵の具をつけずに乾いたままのものを使い、それで手の甲をなぞることを少しずつ繰り返すことで、触覚の耐性がつくのだと教えてもらいました。


<セラピーを続ける中、親としての想いとは。>

セラピーはそれぞれ週に一度、1時間のことでしたが、その間いつもよりストレスのかかる刺激を受けるので、終わった後は疲れ果ててぐっすり昼寝をしていました。私も、毎回1時間限界までチャレンジされ続ける子供を見ながら、頑張れ、と思う気持ちと、こんなに無理をさせて本当に良くなるのだろうか、と思う気持ちが交錯していました。それでも、セラピストが提案してくるアクティビティには良いアイデアが詰まっていて、とても参考になりました。
こうして2ヶ月ほどセラピーを続けていた間に、自分でも感覚統合失調症について本を読みはじめ、セラピーを離れたところでは私は親として何ができるのか、これからどういう生活をしていきたいのかについて考えました。そうして思ったのは、日常生活に支障がでない限りは、これを子供の個性だと捉えていた方が私の気持ちが楽になるし、お互いにストレスがたまらない。子供にとってどういうことが障害になっているのかを見極めて、できる範囲で子供の環境を過ごしやすく整えてやるのが私にとってまず一番だということでした。そして、子供にストレスをかけすぎない程度に、少しずつ外界の刺激に触れさせてやりながら、子供が自分で成長するのを待とうと思いました。


<日常生活で実践したこと。>

日常生活の中で子供が過ごしやすい環境を調えるヒントは、本からいくつももらいました。

● 聴覚が過敏な子供には、静かでモノがすっきり整理されているスペースを自分だけのスペースとして与えてやる。
● どうしてもうるさい場所にいなくてはいけないときは、ヘッドフォンをつけさせてやる。
● 視覚が過敏な子供にはなるべくテレビなどを見せない。
● 外出時にはサングラスを常備する。


多くは、少し考えればすんなり納得のいく、自分でも思いつきそうなことでした。触覚過敏の子には、シルクなどのサラサラした肌触りの良い素材が気持ちを落ち着かせる効果があるらしく、特に月齢の低い子には、そういう素材で作ったブランケットなどを使うと良いとありました。ボタンのついたシャツやジーンズを絶対に着たがらなかった私の子供には、無理にかっちりした格好はさせず、スポーツ用のパンツや肌触りの良いシャツをたくさん用意しました。また触覚過敏の子供は、そっと優しく触れられる方が苦手で、かえってがっしりと腕をつかむ方がストレスがかからないと読んだので、お風呂もそろそろとタオルをなでつけるのではなく、ごしごしと背中を洗いました。ぬるま湯でも熱いと泣かれたので、風邪をひかせてしまうかもと思いつつも、かなり冷たい水で足湯にし、上半身はタオルバスだけで乗り切った時期もありました。

そうして普段はなるべくストレスのかからないような生活を維持しながら、機会を見つけて自然とふれあうことのできる場所に連れて行きました。コンクリートの歩道が敷き詰められた都会のアパートで、フローリングの床に慣れていたのは、感覚統合機能の発達という視点から見ると必ずしも良いことではないように思えたのです。たまたま自然の豊かなところに引っ越したのをきっかけに、もう少し自然と仲良しになることで、色々な外界の刺激に対する恐怖感を和らげられるのではと思いました。
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いちご摘みに初めて連れて行ったときは、いちごや葉っぱを触ることはもちろん出来ず、畝の間を通り抜けることさえ出来ずに立ち往生しましたが、そんな時はさっさと抱きかかえて次の場所へ連れて行き、とにかく楽しい思い出がメインとして残るようにしました。
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ブルーベリーも、自分で摘むことは出来なかったけれど、バスケットを抱えてついてくるのは楽しかったようです。そんなことを繰り返して3度目の夏には、土埃の中を歩き回り、自分でブルーベリーを触って摘むことが出来るようになりました。

海水浴に連れて行った時も、最初は砂の上を歩くことができず、ずっと抱きかかえていました。それでもきれいな海の景色や、砂の中で見つけた貝殻などの楽しみを覚えてもらい、砂だけに意識が向かないようにしました。
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そうしているうち、これも3年目くらいに、ふと裸足で砂の上を歩き始め、砂遊びもするようになりました。まだ乾いた砂の所しか行けませんが、そのうち水のかかる所にも行くようになるだろうと思っています。
芝生や砂利道も、公園や庭園などに行って意識して歩かせるようにしました。最初はもちろん歩きたがらないので、抱っこして。そのうち「ちょっと手が疲れたから少しの間立っててね」と降ろし、またすぐ抱っこ。そんなことを繰り返すうち、だんだん大丈夫になってきたのです。
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今では落ち葉の敷き詰められた遊歩道も普通に歩き、きれいな落ち葉を見つけては拾っています。もう一見しただけではまるで普通の5歳の子です。よく見ると、ちょっと神経質だったり臆病に見えたりする行動をとりますが、明らかに何かがおかしいという風に見えることは、もうほとんどありません。それは遅れをとりながらも自分のペースで着実に成長してきているという喜ばしいことではありますが、反面、一見普通であるがために些細なことでつまづいたときに理解してもらいにくい、ただのわがままだと思われてしまいやすい、という点がいつまでも気がかりです。ここは学校に行き始めると特に注意しなければならない点で、先生の理解を得ることは学校生活をなるべくストレスのないものにするために、本当に重要なことだと感じています。


つづく。
今回は我が子の感覚統合失調症に向き合い、専門家からセラピーを受けながらも家庭で日常的に取り組んだ内容についてお話をさせていただきましたが、次回の記事では、私が子供の為に行った食事療法のお話をしたいと思います。
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2013.10.23 15:54|発達障害
LoveLifeStyleではここ数回に渡りアメリカ発信で、発達障害の分野において効果を上げている感覚統合セラピーについて紹介しています。「うちの子は席にちゃんと座っていられない」「とにかく落ち着きがないけれど大丈夫かしら?」と不安に感じる親御さんも多いのでは。今回は、前回の記事で取り上げた感覚の中の1つである『運動感覚』を例にあげ、より深く絞り込んでお話したいと思います。
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前回の記事では『自分の子供の感覚を理解することから始める』、というテーマでお話をしましたが、記事を読んだ後に自分の子供の感覚の度合いについて改めて気付いたことはありましたか?
「言われてみればうちの子は視覚が敏感かも」などと感じたこともあったのではないでしょうか。

このように感覚の度合いが鋭かったり鈍かったりする為に、日常の様々なシーンで支障が出てきてしまっている子供達は意外と多くいるものです。
では、子ども達が日常生活をより快適に、支障を感じることなく過ごせる為に用意された感覚統合セラピーというものが実際どのようなものなのかを見て行きましょう。

<運動感覚>

まずは運動感覚を例にとってみます。
※(運動感覚の説明は感覚統合セラピー第一回目の記事ごご参照ください)。

★症状
運動感覚が敏感な子供にはこのような症状が主に見られます。

● 玩具をバンバンとテーブルにぶつける。
● 物や人に突進して体当たりする
● 持っている物をすぐ落す。
● 狭くてきつい場所を好む。
● 体の上に重い物を乗せたりすることを喜ぶ。
● 机に寄りかかる。
● 揺れる物が好き。
● むやみに人に抱きついたりする。



<これらの症状がある子供達=感覚統合が上手くなされていない>


アメリカの学校にはオキュペーショナル•セラピスト=OT(作業療法士)と呼ばれる感覚統合専門のスペシャリストがいます。彼らは感覚統合が上手くなされていない子供達にセンサリースクリーニングという感覚の度合いを測るテスト※(第一回目の記事を参照)を施し、それぞれの子供達の感覚がどの用に機能しているかなどを理解した後で、そのようなセラピーやツールを使用しながら、子供達の感覚を統合していく術を考えます。

★現場で使用されるツール
このように運動感覚の敏感な子供達は静かに椅子に座っていることがなかなか難しいので学校にいるオキュペーショナル•セラピストにより様々なツールが用意されます。
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● 椅子の上に敷くデコボコクッション(中に少し空気が入って表面がでこぼこしている物)
● エクササイズボール(通常エクササイズなどに使用される大きいボール)
● 膝に乗せられる少し重ためのクッション
● 重さが感じられるチョッキ


<アメリカの学校の現場で実際に行われていることとは?>

授業中などこれらの道具やツールを使用することで、落ち着いて勉強に集中できるようにする為です。その他にはトランポリンもとても良いセラピーです。私の息子が通っていた保育園には廊下に小さなトランポリンが置いてありました。子供達が落ち着きが無くなり先生の言う事が聞けなくなってくると、子供達は一旦部屋の外に出てトランポリンで30回ジャンプをしてから部屋に戻って来るということが行われていました。

勿論どの子供にも落ち着く為、次の動作に移行し易いツールとしてトランポリンが合っている訳ではないのですが、うちの息子にはトランポリンが合っていたようです。息子が通っていたのは特殊学級ではなく一般の保育園でしたが、保育園に感覚統合の知識と理解があった為、子供達の感覚を上手く取り入れることで社会的なマナーを身につける教育がなされていたことは有り難いことでした。

そのほかに運動感覚を統合するには、重い荷物を運んだり家具を動かしたりするのも良いことです。私が勤務している小学校の1年生のクラスでは、休み時間ごとに子供達に自分の机を移動させます。算数の時間はそれぞれの机は黒板を向いているのですが、次の社会の時間に皆で話合えるようにと休み時間に机を円の形に移動させます。
この机を移動する作業こそが、感覚統合を上手く使った工夫なのです。授業と授業の間の時間を利用し、子供たちの『運動感覚』を使うことで、授業中、長時間座っていられることが出来る為のちょっとした工夫。このように先生が工夫を凝らすことで子供達の感覚が上手く統合されていくことが可能になります。

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日本における普通の保育園でも、何かをスムースに行えない子供達をただ叱ったり、こうでなくてはダメだと正しいことをマニュアル通りに教えるだけではなく、感覚統合の知識と理解が、学校そして先生がたに広まることで、より多くの子供達が心地よく学校生活を送れるのではないかと私は考えます。


<家庭で行える感覚統合を使った取り組みとは?>

それでは次に家庭において感覚統合を使ってどのような事が出来るのか、というお話をさせていだきます。
先ほど例に上げたアメリカの学校でよく使用されるデコボコクッション、セラピーボール、重り入りの膝上クッション、重たいベストなどの道具をご家庭で使用していただくことは効果的です。既成の品を購入することも出来ますが、膝上クッションはご自分でも簡単に作れる物です。私は中に豆を沢山入れて自分で手作りした膝上クッションを使っていました。その他、運動感覚の敏感な子供が家で行える事としては、リュックサックに電話帳などを入れて重くして子供に10分ほどしょってもらうのも効果的です。

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その他には、昔ながらの重い布団(最近の羽毛のものはとても軽いですよね)を体の上に乗せてあげる(頭は出しておいてくださいね)のも子供の気持ちを落ち着かせます。私のお友達が「お布団お話タイム」と名付けて、1日に3回ほど子供を重い布団の下に10分ほど寝かせてその間横でお話をしてあげていたのを覚えています。そのお子さんはこの時間をとても楽しみにしていて、自分から喜んでお布団の中に入るのですが、このように体にかかる重力には子供を落ち着かせる効果があります。

運動感覚が敏感な子供の中には5歳くらいになっても眠るまで時間がかかったり、また、眠りが浅く夜中に何度も起きてしまう子供がいますが、このような症状がある場合には、少し重さがある布団に変えてみるのもいいかもしれません。
その他の方法としては、寝付けない場合、一旦子供を10分ほど布団の外に出して、すべての関節が動くような運動をさせるのも良いかと思われます。

また、子供が少しそわそわと落ち着き無く動きだしたら、壁に子供の手形を型取った紙を張っておき、その手形に両手を合わせ一分間くらい思いっきり体重をかけて押させてみるのも子供の情緒を安定する方法として、かなり効果的です。
子供達は家庭用の小さなトランポリンでも喜んで遊ぶように、遊びが自然と感覚統合のセラピーになっているということは親としても嬉しいことですよね。ただ気を付けなくては行けない事としては、どちらの方法にせよ、あまり長時間行うと逆に興奮して落ち着けなくなる場合があるということです。そのためトランポリンなどは何回、何分と時間を決めてさせることをお勧めします。


<親として、そしてカウンセラーとして>

当時、私の息子が2,3歳の頃、食事中にきちんと座っていることが出来ず、私は他の子供と比べて自分の子が落ち着きがないことを心配し、しょっちゅう注意してしまう自分が嫌になっていました。
その時、「果たして、この年齢で食事中じっと静かに座っていられるものなのか?」と疑問に思い自分自身に問いかけてみたところ、出てきた答えというものが「息子はこんなに落ち着かずに動いてしまっている。でもこれはきっと本人はどうしようも出来ないことなのかもしれない」というものでした。その後自分の考えを改め、『ただ注意をする』ということより『どのようにしてこの子が居心地よくご飯を食べられるのか』ということを中心に考えてみたのでした。そして息子の為に膝上クッションを作るという策を思いつきました。
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膝上クッションは運動感覚に過敏な息子の情緒を安定させるツールとして大変効果を発揮し、その後一年ほど使用していました。

幼い頃は感覚の発達もまちまちです。感覚の統合が上手くなされていないお子様をもつ親としては子供の動作や行動に疑問を抱き、とても心配になるものです。初めての子供の場合は尚更心配になりますし、つい他の子供と比べてしまいがちです。

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しかし感覚統合セラピーの知識があれば、子供の行動をもっと理解することができるし、対応の仕方も広がるものです。

<感覚統合セラピーを行う上で重要なポイントとは?>

まず、感覚統合セラピーを行う場合は、その子を他の子供達と比べたりするのではなく、その子の感覚の度合いと向き合うことが大切なポイントとなります。出来る、出来ない。早い、遅れているということを見るのではなく、持って産まれた子供の感覚がどのようなものなのか、この子がその場の環境においてどのように感じているのだろうかなど、深く子供を観察することが大切であり、そして親として教育者として辛抱強く子供の成長過程を見守ることが大切であると思うのです。


<ズバリ、感覚統合セラピーの概念とは?>

一般的には、幼い頃ほど感覚統合に差が生じます。子供達は成長の過程で少しずつ自分の感覚を慣らしていく為、幼少期にとても気になったことや嫌がったことなど、例えば洋服のタグが気になり洋服が着れなかった子でも、成長するうちに我慢出来るようになり、そのうちに、さほど気にならなくなったりするのです。
ですので、感覚統合セラピーは『直る、直らない』という概念のものではないのです。親が子供を育てる上で、子供が元々持って生まれた感覚を理解しながら生活していく中で、どのように日々の生活を心地よい環境に整えられるか、というところが大切なポイントになります。
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繰り返しになりますが、つまり感覚統合セラピーというのは、その子の生まれ持った感覚を治していくというものではなく、その子の感覚を理解した上で敏感な部分、そして鈍感な部分を徐々に環境に慣らし、日々の生活を過ごし易く整えてあげられるよう親と教育者がサポートする療法のことをいいます。



<次回予告>

さて、次回の感覚統合セラピーについての予告になりますが、アメリカ在住の日本人ママさんで、日々の生活で感覚統合セラピーを使い子育てをされている体験談や感想など、お母さんとしての子育ての実話を話していただく予定でいます。日本における感覚統合セラピーと重なる部分、また耳に新しい情報など参考に成る部分も多々あると思いますので楽しみにしていてくださいね。
2013.10.15 05:12|発達障害
LOVELIFEStyleではアメリカで浸透している発達障害児を対象とした療育や療法の情報を日本に広げ交流する場を提供していけたらと考えています。まずは感覚統合という視点から、オレゴン州認定のセラピストで現在私立の学校で子供たちのカウンセラーをしている私のほうから何回かにわけて記事を書いていけたらと思っています。



発達の仕方というのは子供それぞれ皆違うのは自然のことなのですが、発中には発達や成長の仕方が一般多数の子供よりも著しく、または少し異なる場合があり、こちらのタイプの子供を表現したものが発達障害という言葉となっています。発達の異なり方の相違は個々の「個性」であるという考えもあるなかで、「障害」という言葉を使うことに抵抗もありますが、日本では既に一般化されている言葉でもあるので偏見の意味はなく用語として「発達障害」という言葉を使わせていただくことをご了承ください。

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発達障害は脳の一部に何かしらの機能障害が生じて起こるもので、症状は非常に個人差が大きいため100人いると100通りの症状があるとも言われていますが、日本では発達障害とは文部科学省が定めた
(※)「発達障害者支援法」により以下の3種類に分類されています。


● 広汎性発達障害(PDD)
(自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、トゥレット症候群、
チック障害など)
 コミュニケーション障害、行動や興味のこだわり、対人関係の障害。

● 学習障害(LD)
 知的発達には特に問題がないが、読み書き、計算など特定な学習に
問題をきたす障害。

注意欠陥多動性障害(ADHD)
 発達の過程で年齢に見合わない多動や、注意欠乏などがみられる障害



日本では発達障害は原因不明の先天的な疾患で、一生治らないものと定義されているため、子育てや教育に不安を抱き、情報量と選択肢の少なさから行き詰まりを感じているご家庭が多いように感じています。
しかし、私達の暮らすアメリカでは発達障害は原因不明ではあるとされていても、後天的要素から起こりえるものもある改善可能のものであるとされて、様々な研究による学術記事や改善例など多くの情報が提供されています。それに伴い特色豊なセラピーも数多く存在し、大きな成果をあげています。沢山の療育に関する情報がある中で今回はその1つを取り上げてご紹介したいと想います。

<感覚統合セラピー>

皆さんは感覚統合という言葉をご存知でしょうか?
英語ではSensory Integration=センサリーインテグレーションと表現されます。こちらで使う『感覚』には、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の他に、以下の3つの感覚を加えたものが含まれます。

<平衡感覚>
 速度や重力や頭の傾き、目の動きなどを脳に伝える感覚。

<運動感覚>
 物の重さや手足の位置や動きなどを情報として脳に伝達し、体制を維持したり、身体を動かすバランス感覚。

<内臓感覚>
 痛み、温度、呼吸など、体内で起こる刺激を脳に伝える感覚。


つまり、体内で起きた刺激を感覚として脳で整理し統合=まとめる働きをするものが『感覚統合』なのです。通常、私達の脳はこれらの感覚を無意識に識別判断し、それを行動として現わすのですが、子供によっては脳に入ってくる様々な情報を上手くまとめる事が出来ない,つまり感覚統合がうまく出来ないケースがあるのです。

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例えば:

● 言葉を上手く話すことが出来ない。
● 体が動かせなかったり
● 感覚が鈍い/過敏
● 目でボールの動きなど物の動きがうまく追えない。
● 騒音など音が気になる/逆に静けさが気になる。
● ツルツルした、またはザラザラしているなど服の素材が気になる。
● 固形物など食感が気になり流動食しか食べられない。


などの様々な症状があります。

『感覚統合セラピー』とは運動や遊びの中で、五感や、先にあげた「平均感覚」「運動感覚」「内蔵感覚」を刺激する機会を多く与え、発達を施そうという方法です。

さて、発達障害を持つ子供達への対応・カウンセリングにはケースにより様々なものが提供されるのですが、多くの親御さん達はきっとこのように悩まれているのではないかと思うのです。


●「きっとこれらの対応は専門家でしか出来ないことなのでは?」
●「では、親としての立場ではいったい何が出来るのかしら?」
●「障害を持つ子供達が少しでも毎日の生活を過ごしやすくする為に、
  具体的にいったい私達は家庭で何をすればよいのかしら?」
●「特別な施設でリハビリするだけで、本当に充分なのかしら?」



発達障害への取り組みについては日本では情報も少なく、このような疑問を抱かれる方も少なくないとは思いますが、感覚統合セラピーは理解と知識があればどなたでも気軽に取り組むことが出来るセラピーなのです。
今回は、カウンセラーの私が普段現場で実践している方法を、家庭で出来ることとして出来るだけ解り易くお伝えしたいと思っています。
少しずつでも実践していただくことが、これを読んでいただけるご家族の方々の強い心の支えとなることを願って。


<感覚を使った療育=センサリータイム>

さて、アメリカではセンサリータイム(Sensory Time)と称して幼少期頃から、発達障害のない子供達にも感覚を使って楽しく遊べる時間を設けている幼稚園、保育園、療育期間が数多くあります。
アメリカの学校でのセンサリータイムでどのような事がなされているのか、その遊び方や感覚統合療法で使われている玩具やツールなども後々に紹介していきますが、その前にまず、感覚統合セラピーがどのような症状の子供達に適したものなのか、ということをお話したいと思います。

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<特徴別に見る3つの症状とは>

症状を分けると大きく3つのタイプに分類されます。

1. 感覚が敏感なタイプ=感覚過敏(Over Sensitive)。

例えば、視覚に敏感なタイプの子供を例にとると、玩具がごちゃごちゃと沢山散らかった部屋では、なかなか1つのことに集中して遊べなない子供が、さほど視界に刺激が無く玩具が1つだけの部屋だと長時間、集中して遊べたりすることがあります。他には、ゴミゴミと人で混み合ったデパートに行くといつもより親のいう事が聞けないなど、些細なことに大きく反応したりする子供も、視覚に敏感なタイプであることが考えられます。
他の感覚の例を挙げると、お風呂は大丈夫でもシャワーを嫌がる子供や洋服のタグが気になる子供がいますが、このような子供達は特に触覚が過敏なタイプと思われます。

2. 感覚が鈍感なタイプ=感覚鈍麻(Under Sensitive)。

こちらの症状に当てはまる例を挙げると、先生が呼んでも聞こえていない、周りの人々に気付いている物事に気づかない、目の前にある障害物になぜだかいつもぶつかるなどの症状があります。お漏らしをして服が濡れたままになっていても全く気にならない様子の子供に対して親は「気持ち悪くないのかな?」と感じることがありますが、このような子供達は触覚が鈍感なタイプの場合が多いようです。

3. 感覚を欲するタイプ(Craving/Seeking)。

聴覚の例を挙げると、周りが静かな時にふんふんと鼻歌のような音をわざと出してみたり、いきなり自分の体を目が回るまでグルグルと回転させる行動をとるなど(平均感覚のCraving=衝動による行為)
因みに私の上の息子ですが、おしゃぶりを3歳近くになるまで辞められず、3歳を過ぎたその後も、気がつくとよく手を口の中に入れていることがありました。注意されても、本人は無意識でしていることなので、全く直りませんでしたが、今思えばこれも口の触覚へのCraving=衝動だったのだろうと思っています。今でも集中している時に唇を舐めたり、爪を噛んだりしていることがよくあります。


感覚統合のセラピーというのは、まずこのように自分の子供の感覚(五感にプラスした3つの症状)を理解することから始まります。
アメリカではこの段階でSensory Screening(センサリースクリーニング)というものが行われるのですが、こちらはつまり感覚の度合いを調べるプロセスになり、何十もの様々な分野での行動や感覚に関する質問事項が用意されています。
そしてセンサリースクリーニングが完了し、子供の特性を理解した上で今度はどのような対応・サポートを行っていくことが必要か、ということを考えていくのです。

次回の記事では、アメリカの学校で子供達が使っている玩具やツールなど、感覚統合セラピーについて、より具体的な内容のものを紹介していきたいと思っています。
2013.10.13 15:04|発達障害
LOVELIFEStyleでは今まで安全な食べ物、ケミカルフリーなロハスライフ、環境問題、ラブライフな生き方などについての記事を発信してきました。
その中の大切なテーマの一つが「子供をとりまく問題」というものでした。大切なテーマでありながら未だに記事が発信出来ていなかった「子供の問題」についてこれから具体的に踏み入ってテーマごとに発信していく予定でいます。
その前にまずは私達の想いについてもう一度振り替えり、少しお話をさせてください。

LOVELIFEStyleの想いとは。それは…
Everybody is different. Nobody is perfect.
みんな違うから美しい。
輝け心の色。
届け心の想い。


世の中には沢山の国があり、社会の形があり、人が決めたルールや規則やガイドラインなど様々な「枠」が存在しています。人間社会に生きているから、私達はそんな小さな枠組みの中のどこかに当てはまり、当てはめられて存在しています。そして、なぜか人は黄色い花畑にポツンとポツンと点在する青い花を見ると、違うものが混じっていると思い、雑草のように抜いてしまおうとするところがあります。
本来ならば人はみな違っているものです。生まれ育った環境も、背丈も肌の色も宗教の有無や職業など全て異なります。片親であったり、孤児であったり、身体的機能が充分に備わっていない人達もいれば、それが精神的機能によるものであったりもします。本来、皆違っていて当たり前であり、異なる容姿と特徴と個性をもつ私達が、それぞれに機能できる社会、溢れることなく相互に関わり生きていける社会が理想の姿なのだと思うのです。
しかしながら、残念なことに私達の社会はそうではないから、とても息苦しい思いをしている人達が沢山いるのです。

今回、従来の内容に加えてお伝えしていきたいテーマに「発達障害」とうものがあります。自閉症、ADHD(多動性障害)、ADD(注意欠陥障害)、LD(学習障害) 、アスペルガー症候群など、最近は発達障害という言葉も一般的なものとなってきました。メディアや書物などで耳にしたり、身近に発達障害のお子さんと関わっていらっしゃる方もいることだろうと思います。それだけ数十年前よりも遥かに身近な存在となったテーマなのです。

現在統計によると50人に1人、さらにグレーエリアとよばれる子供達を含めると17人に1人、さらに細かく分類すると5人に1人とも言われる発達障害。もはやここまで細かく分類すると「障害」ではなくそれは強い個々の「個性」とも思える枠組みになってきます。発達障害の症状は千差万別で、1人の自閉症児を例にとると、それはその子だけがもつ症状であったりするほど症状は様々です。

LOVELIFEStyleではあえて「発達障害」という枠にしぼって記事は書いていません。それは、記事を特定のグループの人達だけではなく、違う色をもつ異なる環境の人達に読んでいただきたいからです。そうして、違う心の色をもつ人達みんなで1つの美しい畑を作ることで、健常者も障害者も子供をもつご家族も、子供を持たない方達も「愛のあるライフスタイル=Love Life Style」という意識で繋がって行ければという願いがあるからなのです。
ある人にとっては、発達障害とう言葉は今まで気にもとめたことがない世界のことかもしれません。
私達の周りには、本当に身近なところに異なる世界、自分とは少し違う人々が存在しているものです。それは、あえて目を向けなければ見過ごしてしまうようなことなのかもしれません。
しかし、普段関わることがなければ触れることの出来ない世界のことでも、私達のページでこんな世界もあるのだ、と何かを感じ取っていただけたら、それは私達にとってとても嬉しいことであり、私達だけでなく、貴方にとっても意味のあることだと思うのです。

結局のところは、環境や食事や社会問題などに関心がある方達は根本的に愛情が深く同じソウルカラーをもつ仲間なのだと感じています。

相手を労る気持ち、弱い者を慈しむ気持ち、地球に人に優しい心で共感為合い、そこから輪が広がり繋がっていくビジョンを込めてこれからも皆で育てていきましょう。そして私達の小さな活動を応援してください。

これからも、子を持つ母として、女性として、1人の人間として、固定観念にとらわれることなく、私が感じる視点から自然体に情報を発信していければと思っています。

PS. 情報のご提供やなど皆様にシェアされたい事柄などございましたら、是非お知らせください。

<<次回のLOVELIFEStyle予告>>

アメリカと日本を行き来する編集長の私ですが、今現在オレゴン州ポートランドに来ております。ここはロハスの言葉の発祥の地にもなった場所であり、環境や安全な暮らしに意識の高い人達が多く暮らすスローライフを描いたような町です。私一人が出来ることは限られていますが、現在LOVELIFEStyleを盛り上げてくれるメンバーも増え、メンバーそれぞれのユニークな経歴を盛り込んだ内容の記事を配信して行く予定でいます。

次回より数回に渡り、アメリカで成果を上げている発達障害児を対象とした感覚統合の療育方法について、カウンセラーの方よりお話していただきますので、楽しみにしていてくださいね。
発達障害児だけではなく、お子さんがいらっしゃる家庭でも、是非子育てで取り入れていただきたい情報が満載です。一人一人違う個性を持つ子供の個性を深く理解することで、そして子供の個性と親御さんが上手に関わることで、個性は可能性あるものに変化します。そのようなお話を、感覚統合を取り入れて現地の学校で働くカウンセラーのメンバーよりお届け致します。
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プロフィール

Appolonia

Author:Appolonia
自らのアトピー体質がきっかけで化学物質と無縁の生活と自然治癒の生き方を志す。
アメリカに17年滞在後2011年、日本へ帰国。
オーガニックの先駆者が集まるサンフランシスコで暮らし、
そして、よりロハス的な生き方を求め、オレゴン州ポートランドに移住。
アメリカの真のロハス文化を日本に伝え、日本の伝統的な文化をアメリカに紹介するプロジェクトを計画し日々奮闘中。
2児の母親。最近のマイブームは休日のオーガニック&ベジタリアンレストラン巡り。

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