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発達障害に療育が効果的!アメリカで話題の感覚統合セラピーとは?

2013.10.15 05:12|発達障害
LOVELIFEStyleではアメリカで浸透している発達障害児を対象とした療育や療法の情報を日本に広げ交流する場を提供していけたらと考えています。まずは感覚統合という視点から、オレゴン州認定のセラピストで現在私立の学校で子供たちのカウンセラーをしている私のほうから何回かにわけて記事を書いていけたらと思っています。



発達の仕方というのは子供それぞれ皆違うのは自然のことなのですが、発中には発達や成長の仕方が一般多数の子供よりも著しく、または少し異なる場合があり、こちらのタイプの子供を表現したものが発達障害という言葉となっています。発達の異なり方の相違は個々の「個性」であるという考えもあるなかで、「障害」という言葉を使うことに抵抗もありますが、日本では既に一般化されている言葉でもあるので偏見の意味はなく用語として「発達障害」という言葉を使わせていただくことをご了承ください。

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発達障害は脳の一部に何かしらの機能障害が生じて起こるもので、症状は非常に個人差が大きいため100人いると100通りの症状があるとも言われていますが、日本では発達障害とは文部科学省が定めた
(※)「発達障害者支援法」により以下の3種類に分類されています。


● 広汎性発達障害(PDD)
(自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、トゥレット症候群、
チック障害など)
 コミュニケーション障害、行動や興味のこだわり、対人関係の障害。

● 学習障害(LD)
 知的発達には特に問題がないが、読み書き、計算など特定な学習に
問題をきたす障害。

注意欠陥多動性障害(ADHD)
 発達の過程で年齢に見合わない多動や、注意欠乏などがみられる障害



日本では発達障害は原因不明の先天的な疾患で、一生治らないものと定義されているため、子育てや教育に不安を抱き、情報量と選択肢の少なさから行き詰まりを感じているご家庭が多いように感じています。
しかし、私達の暮らすアメリカでは発達障害は原因不明ではあるとされていても、後天的要素から起こりえるものもある改善可能のものであるとされて、様々な研究による学術記事や改善例など多くの情報が提供されています。それに伴い特色豊なセラピーも数多く存在し、大きな成果をあげています。沢山の療育に関する情報がある中で今回はその1つを取り上げてご紹介したいと想います。

<感覚統合セラピー>

皆さんは感覚統合という言葉をご存知でしょうか?
英語ではSensory Integration=センサリーインテグレーションと表現されます。こちらで使う『感覚』には、五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の他に、以下の3つの感覚を加えたものが含まれます。

<平衡感覚>
 速度や重力や頭の傾き、目の動きなどを脳に伝える感覚。

<運動感覚>
 物の重さや手足の位置や動きなどを情報として脳に伝達し、体制を維持したり、身体を動かすバランス感覚。

<内臓感覚>
 痛み、温度、呼吸など、体内で起こる刺激を脳に伝える感覚。


つまり、体内で起きた刺激を感覚として脳で整理し統合=まとめる働きをするものが『感覚統合』なのです。通常、私達の脳はこれらの感覚を無意識に識別判断し、それを行動として現わすのですが、子供によっては脳に入ってくる様々な情報を上手くまとめる事が出来ない,つまり感覚統合がうまく出来ないケースがあるのです。

jackstar1.jpg


例えば:

● 言葉を上手く話すことが出来ない。
● 体が動かせなかったり
● 感覚が鈍い/過敏
● 目でボールの動きなど物の動きがうまく追えない。
● 騒音など音が気になる/逆に静けさが気になる。
● ツルツルした、またはザラザラしているなど服の素材が気になる。
● 固形物など食感が気になり流動食しか食べられない。


などの様々な症状があります。

『感覚統合セラピー』とは運動や遊びの中で、五感や、先にあげた「平均感覚」「運動感覚」「内蔵感覚」を刺激する機会を多く与え、発達を施そうという方法です。

さて、発達障害を持つ子供達への対応・カウンセリングにはケースにより様々なものが提供されるのですが、多くの親御さん達はきっとこのように悩まれているのではないかと思うのです。


●「きっとこれらの対応は専門家でしか出来ないことなのでは?」
●「では、親としての立場ではいったい何が出来るのかしら?」
●「障害を持つ子供達が少しでも毎日の生活を過ごしやすくする為に、
  具体的にいったい私達は家庭で何をすればよいのかしら?」
●「特別な施設でリハビリするだけで、本当に充分なのかしら?」



発達障害への取り組みについては日本では情報も少なく、このような疑問を抱かれる方も少なくないとは思いますが、感覚統合セラピーは理解と知識があればどなたでも気軽に取り組むことが出来るセラピーなのです。
今回は、カウンセラーの私が普段現場で実践している方法を、家庭で出来ることとして出来るだけ解り易くお伝えしたいと思っています。
少しずつでも実践していただくことが、これを読んでいただけるご家族の方々の強い心の支えとなることを願って。


<感覚を使った療育=センサリータイム>

さて、アメリカではセンサリータイム(Sensory Time)と称して幼少期頃から、発達障害のない子供達にも感覚を使って楽しく遊べる時間を設けている幼稚園、保育園、療育期間が数多くあります。
アメリカの学校でのセンサリータイムでどのような事がなされているのか、その遊び方や感覚統合療法で使われている玩具やツールなども後々に紹介していきますが、その前にまず、感覚統合セラピーがどのような症状の子供達に適したものなのか、ということをお話したいと思います。

IMG_1523.jpg


<特徴別に見る3つの症状とは>

症状を分けると大きく3つのタイプに分類されます。

1. 感覚が敏感なタイプ=感覚過敏(Over Sensitive)。

例えば、視覚に敏感なタイプの子供を例にとると、玩具がごちゃごちゃと沢山散らかった部屋では、なかなか1つのことに集中して遊べなない子供が、さほど視界に刺激が無く玩具が1つだけの部屋だと長時間、集中して遊べたりすることがあります。他には、ゴミゴミと人で混み合ったデパートに行くといつもより親のいう事が聞けないなど、些細なことに大きく反応したりする子供も、視覚に敏感なタイプであることが考えられます。
他の感覚の例を挙げると、お風呂は大丈夫でもシャワーを嫌がる子供や洋服のタグが気になる子供がいますが、このような子供達は特に触覚が過敏なタイプと思われます。

2. 感覚が鈍感なタイプ=感覚鈍麻(Under Sensitive)。

こちらの症状に当てはまる例を挙げると、先生が呼んでも聞こえていない、周りの人々に気付いている物事に気づかない、目の前にある障害物になぜだかいつもぶつかるなどの症状があります。お漏らしをして服が濡れたままになっていても全く気にならない様子の子供に対して親は「気持ち悪くないのかな?」と感じることがありますが、このような子供達は触覚が鈍感なタイプの場合が多いようです。

3. 感覚を欲するタイプ(Craving/Seeking)。

聴覚の例を挙げると、周りが静かな時にふんふんと鼻歌のような音をわざと出してみたり、いきなり自分の体を目が回るまでグルグルと回転させる行動をとるなど(平均感覚のCraving=衝動による行為)
因みに私の上の息子ですが、おしゃぶりを3歳近くになるまで辞められず、3歳を過ぎたその後も、気がつくとよく手を口の中に入れていることがありました。注意されても、本人は無意識でしていることなので、全く直りませんでしたが、今思えばこれも口の触覚へのCraving=衝動だったのだろうと思っています。今でも集中している時に唇を舐めたり、爪を噛んだりしていることがよくあります。


感覚統合のセラピーというのは、まずこのように自分の子供の感覚(五感にプラスした3つの症状)を理解することから始まります。
アメリカではこの段階でSensory Screening(センサリースクリーニング)というものが行われるのですが、こちらはつまり感覚の度合いを調べるプロセスになり、何十もの様々な分野での行動や感覚に関する質問事項が用意されています。
そしてセンサリースクリーニングが完了し、子供の特性を理解した上で今度はどのような対応・サポートを行っていくことが必要か、ということを考えていくのです。

次回の記事では、アメリカの学校で子供達が使っている玩具やツールなど、感覚統合セラピーについて、より具体的な内容のものを紹介していきたいと思っています。
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プロフィール

Appolonia

Author:Appolonia
自らのアトピー体質がきっかけで化学物質と無縁の生活と自然治癒の生き方を志す。
アメリカに17年滞在後2011年、日本へ帰国。
オーガニックの先駆者が集まるサンフランシスコで暮らし、
そして、よりロハス的な生き方を求め、オレゴン州ポートランドに移住。
アメリカの真のロハス文化を日本に伝え、日本の伝統的な文化をアメリカに紹介するプロジェクトを計画し日々奮闘中。
2児の母親。最近のマイブームは休日のオーガニック&ベジタリアンレストラン巡り。

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